2020/08/10 14:58
高橋和久さんは江戸時代から続く農家の14代目。 両親とともに「高橋農園」を経営し、約7haの農地でコメやじゃがいも、キャベツ、ぶどうなどを減農薬で育て、飲食店など業務用に積極的に出荷しています。 子どものころから、春夏秋冬それぞれの時期に必要な農作業に勤しむ両親の背中を見て育った和久さん。 「幼いころ、父はいつも田んぼにいるイメージでした。でも大人になるにつれて、それだけではなくて父は農業の世界の中で新しいことにチャレンジするのが好きなんだなあと思うようになりました」 高校卒業後は調理の専門学校へ進み、洋菓子職人の道へ。 それも家業の農業を見据えての決断でした。 実家では収穫したもち米を使った大福の製造など加工も行っており、「調理や菓子製造を学ぶことで、加工品の可能性を追求し、農業にどう活かしていけるのかを考えたかったんです」。 青森県八戸市の洋菓子店に4年間勤務し、紫波へUターン。 そこで和久さんを待っていたのは、高橋農園の生産物を提供するカフェの経営という大仕事でした。淳さんが出店を決めたカフェを任されることになったのです。 食材でワクワク感を提供したい ちょうど高橋農園で収穫されるじゃがいもの量が増え多様な品種を揃えることができるとうになってきたため、フライドポテトを中心にしたじゃがいも専門店「potato deli mameta」としてスタートを切ることになりました。加工技術を身につけ紫波町にUターン
加工技術を学んできた和久さんがそれぞれのじゃがいの魅力を引き出すカットの方法やソースのレシピを考案したマメタのポテトは、子どもたちから大人まで幅広い世代に好評で、2020年には盛岡市内に2店舗目を構えました。
「飲食店を始めたことで、自社の生産物を食べてみての感想を直接お客様から聞くことができるようになりました。その感想や意見は励みになります。」
消費者の声を取り入れた農業を進めたいという和久さん。
「じゃがいもを販売するのではなく、このじゃがいもで何がつくれるかというワクワク感を提供していきたい。新しい売り方をどんどん開拓していきたいと思います」
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